STM32C5の主な特徴
STM32C5シリーズは、Arm® Cortex®-M33組み込みプロセッサとST独自の40nm製造プロセスを採用しています。これにより、現在利用されている多くのエントリレベル・チップと比較して高速な処理が可能となり、動作時消費電力を低く抑えながら、優れたセンシング技術、スムーズな制御、ユーザ体験の向上といった最新機能の搭載に貢献します。最小128KBから最大1MBのFlashメモリを内蔵し、大容量のコードおよびデータ用ストレージを提供することで、高度な新機能の実装を可能にします。
本シリーズは、スマート・サーモスタット、電子式ドアロック、産業用スマート・センサ、ロボットのアクチュエータ、ウェアラブル機器、コンピュータ周辺機器など、コンスーマ機器および業務用機器に最適です。
強固なセキュリティ機能と堅牢性
STM32C5は、製品を改ざんやサイバー・リスクから保護するセキュリティ機能を内蔵しており、コネクテッド機器の安全性向上に貢献します。SESIP3およびPSAレベル3のセキュリティ認証をターゲットとしており、メモリ保護、改ざん保護、暗号化エンジン(AESによる対称暗号化およびハッシュ・アルゴリズム)、セキュア・ブート、ファームウェア更新などを保護するHDP(時間的分離)といった機能が備わっています。さらに、「STM32C59x」および「STM32C5A3」には、HUK(ハードウェア・ユニーク・キー)対応やセキュアなキー・ストレージ、サイド・チャネル攻撃に対する保護機能を備えたハードウェア暗号化アクセラレータが追加されています。
産業機器の環境向けに設計されたSTM32C5は、-40°Cから+125°Cの幅広い周囲温度範囲と最大140°Cの接合部温度に対応し、IEC 61508 SIL-2やIEC 60335-1/60730-1クラスBなどの産業用安全性規格に準拠しています。
包括的な開発エコシステム
STM32C5は、アップグレードされた開発環境「STM32Cube」に対応しています。このエコシステムには、サイズが最適化され量産グレードに適応可能なソフトウェア・ドライバを含む「STM32CubeC5」組み込みソフトウェア、優れたコード生成機能と開発ツールを備えた「STM32CubeMX2」、量産向けに使用可能な幅広いソフトウェア・サンプル・ライブラリが含まれています。また、開発とデバッグの期間を短縮する無償の統合開発環境として、STM32CubeIDEとSTM32CubeIDE for VSCODEが提供されます。
お客様からの評価
SITグループの暖房・換気部門エレクトロニクス・ビジネスラインディレクターであるDennis Agnello氏は、次世代バーナー統合制御プラットフォームにおいてSTM32C5を選択したことについて、「強力で予測可能なリアルタイム性能を備え、コンパクトなフットプリントでありながら、燃焼制御、炎検知、安全インターロックを高精度で扱うことができる」とコメントしています。
Circontrol社(Circutorグループ)の研究開発ディレクターであるEnrique Osorio氏は、STM32C5の性能と機能セットを活用し、公共および民間部門で利用される低コストの次世代ACチャージャを開発できたと述べ、「STから提供された柔軟かつ包括的な開発エコシステムのサポートにより、開発期間を短縮し、製品の市場投入を前倒しすることができた」と評価しています。
提供状況
STM32C5は量産が開始されており、UFQFPN20パッケージ(3 x 3mm)やLQFP144パッケージ(20 x 20mm)などで提供されます。システム開発をサポートするSTM32 Nucleo評価ボードと、Riverdi社のディスプレイ拡張ボードも用意されています。参考価格は1万個購入時で約0.64ドルです。
STM32C5シリーズの詳細については、STマイクロエレクトロニクスのウェブサイトをご確認ください。
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