開発の背景
近年の情報通信機器市場では、ノートパソコンをはじめとするデバイスの高速化と小型化が進行しています。これに伴い、機器内部における伝送損失の削減や、IoTデバイスに搭載されるアンテナ周波数帯との干渉問題が重要な課題となっています。これらの課題解決のため、搭載される電子部品には高度なノイズ対策が求められています。
また、通信機器の小型化により、内部スペースの制約が厳しくなっています。従来、高速伝送が求められるディスプレイパネルの接続用途には細線同軸ケーブルが多く採用されていましたが、より低背なFPCによる高速信号伝送へのニーズが高まっています。
I-PEXは、360度EMCシールドによるノイズ対策技術であるZenShield(R)を搭載した細線同軸コネクタ「CABLINE(R)-UM」(0.4mmピッチ、垂直嵌合タイプ)の開発を通じて、情報通信機器内の高速伝送接続に貢献してきました。この実績を基に、製品設計の自由度向上を目指し、「CABLINE(R)-UM」をシールドFPC接続用として応用できるコネクタとして「CABLINE(R)-UMF」を開発しました。

「CABLINE(R)-UMF」の特長
- ZenShield(R)によるフルシールドと多点グランド構造により、EMCソリューションに最適化されています。
- ロックカバーと0.65mm以上の有効嵌合長が、高い接触信頼性を実現します。
- 40 Gbps/lane PAM3の高速伝送接続に最適です。
- 嵌合高さ2.35mm max.の垂直嵌合タイプです。
「CABLINE(R)-UMF」と「CABLINE(R)-UM」の比較
| 製品名 | CABLINE(R)-UMF | CABLINE(R)-UM |
|---|---|---|
| ケーブルタイプ | FPC | 細線同軸 |
| ピッチ | 0.4 mm | 0.4 mm |
| 嵌合タイプ | 垂直嵌合 | 垂直嵌合 |
| 芯数 | 40、70ピン | 30、40、50、60、70ピン |
| 嵌合高さ | 2.35 mm max. | 2.35 mm max. |
CABLINE(R)について
CABLINE(R)は、I-PEXが提供する細線同軸/ディスクリートケーブル用コネクタシリーズであり、ディスプレイ、カメラモジュール、サーバーなどの接続に最適です。I-PEXは1996年に世界初の細線同軸コネクタ「CABLINE(R) I」を開発し、高速伝送に適した細線同軸ケーブル用コネクタのパイオニアとしての地位を確立しました。CABLINE(R)シリーズは、ノートパソコンのパネル接続用コネクタとして市場で高いシェアを確保しています。
ZenShield(R)について
ZenShield(R)は、I-PEXの小型コネクタにおいて優れたEMC対策を実現するソリューションです。ZenShield(R)テクノロジーを採用したコネクタは、特にイントラシステムEMC対策が求められる無線通信機能を搭載した電子機器において、アンテナ近傍へのコネクタ配置など、柔軟な基板設計を可能にします。
I-PEX株式会社について
I-PEX株式会社は、1963年に精密金型メーカー「第一精工」として創業し、「ものづくりソリューションエキスパート」として、グローバル市場で革新的な製品とソリューションを提供しています。現在、「コネクタ及びエレクトロニクス機構部品」「自動車電装・関連部品」「半導体設備及びその他」の3つの事業分野を展開。「最・尖端を、世界へ」を掲げ、デジタル社会における価値創造に貢献しています。
I-PEX株式会社
- コネクタ製品サイト: https://www.i-pex.com/ja-jp
- コーポレートサイト: https://corp.i-pex.com/ja

